マウスピース矯正で対応できない症例はどんなのがあるか説明します。
マウスピース矯正は、これまでの矯正に比べて痛みが少なく、手軽にできると人気の矯正方法です。
ですが、マウスピースがすべての症例に対応できるわけではありません。
ここでは、マウスピース矯正ができない症例や、その場合の対応策についてご説明します。
◆マウスピース矯正ができない人の例
マウスピース矯正ができない人の例は、以下の4つです。
①多くの抜歯を必要とする人
矯正開始時点で多くの抜歯を必要とする人は、マウスピース矯正ができないことがあります。
多くの歯を抜歯するということは、それだけ長い距離歯を平行移動させなければなりません。
歯を平行移動させることを「歯体移動」と呼びますが、マウスピース矯正は歯体移動が得意ではないのです。
多くの抜歯が必要な症例としては、歯がデコボコに並ぶ「叢生」、「上顎前突(出っ歯)」「下顎前突(受け口)」などがあります。
無理に矯正を進めてしまうと、空いたスペースが埋められなかったり、治療期間が予定よりも長くなったりするので注意しましょう。
②外科的手術が必要となる人
外科的手術が必要となる症例は、重度の上顎前突(出っ歯)、下顎前突(受け口)、過蓋咬合(オーバーバイト)などがあります。
これらの症例は、骨格に異常があるケースがほとんどです。
マウスピース矯正では、歯並びを整えることはできますが、骨格の問題を改善することはできません。
外科的手術が改善への近道となるため、マウスピース矯正は適していないケースが多いのです。
③重度の歯周病を患っている人
重度の歯周病では、歯を支える骨が溶けて、グラグラしたり抜けてしまったりするケースがあります。
歯周病が根元まで進行している場合には、歯を新しい位置へと動かすことが困難です。
このような状態になった場合、マウスピース矯正だけではなく矯正歯科全般を行うことができません。
④インプラントが複数埋め込まれている人
インプラントは、矯正治療で動かすことができません。
歯の移動は、歯の根元にある歯槽膜の伸び縮みによって起こります。
インプラントの根元にはそもそもこの歯槽膜がないため、歯を動かすことができないのです。
インプラントの数が多ければ多いほど、動かすスペースが狭くなり矯正が困難となります。
◆マウスピース矯正ができない場合の対応策
①多くの抜歯を必要とする人→【対応策】ワイヤー矯正と組み合わせる
ワイヤー矯正である程度距離を縮めた後、マウスピースで細かい調整を行います。
②外科的手術が必要となる人→【対応策】先に外科手術を行う
まずは骨格の異常を治療することが大切です。
外科的手術によって骨格の異常が改善された場合には、マウスピース治療ができることがあります。
③重度の歯周病を患っている人→【対応策】歯周病の治療を先に行う
歯周病によって受けたダメージを回復できれば、マウスピース治療が可能となる例も少なくありません。
④インプラントが複数埋め込まれている人→【対応策】ワイヤー矯正を考える
ワイヤー矯正なら、インプラントを軸とした歯の移動が可能です。
◆白金で矯正歯科をお考えなら白金高輪デンタルクリニックへ
マウスピース矯正で対応できない症例について詳しくご紹介しました。
ご紹介した症例の場合でも、矯正前に適切な処置や治療を行うことで、マウスピース矯正が可能となる例も少なくありません。
まずは歯科医師とよく相談して、適した方法を見つけましょう。
白金で矯正歯科をお考えでしたら、白金高輪デンタルクリニックへご相談ください。